説明
アジーは、有効成分アジスロマイシンを含むマクロライド系の抗生物質です。海外では250mg・500mg・1000mgなどの規格が流通しており、細菌による感染症の治療に使用されています。
日本では同じ有効成分を含むジスロマック錠250mgなどが承認されており、呼吸器感染症、クラミジアによる尿道炎・子宮頸管炎、皮膚感染症などの治療に用いられます。ただし、アジーと国内承認薬は同一の製品ではありません。
通販や個人輸入で海外製品を入手する場合は、製品の品質や承認状況に加え、原因菌の種類、薬剤耐性、副作用などを確認する必要があります。抗菌薬は症状だけで自己判断せず、医師の診断に基づいて適切に使用することが重要です。
アジーの商品概要
アジー(AZEE)は、アジスロマイシンを含有する海外製の抗菌薬です。日本国内では同じ有効成分を含む先発医薬品として、ファイザー株式会社のジスロマックが承認されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | アジー(AZEE) |
| 有効成分 | アジスロマイシン |
| 流通する規格 | 250mg・500mg・1000mg |
| 剤形 | 経口錠剤 |
| 分類 | 15員環マクロライド系抗生物質 |
| メーカー表記 | Cipla(シプラ) |
| 国内の同一成分製剤 | ジスロマック錠250mgなど |
| 対象製品の国内承認状況 | アジーとしての国内承認は確認できていない |
アジーの規格やメーカー名は海外の流通情報に基づくものです。今回の調査では、現在流通する各規格について、製造元が発行した正式な添付文書や最新の製品仕様書を確認できていません。
一方、国内承認薬ジスロマック錠250mgの有効成分は、1錠中にアジスロマイシンとして250mg(力価)を含むアジスロマイシン水和物です。
有効成分が同じであることは、海外製品の品質や生物学的同等性が日本で確認されていることを意味しません。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジー250mg・500mg・1000mgの違い
アジーには複数の含有量があり、規格によって1錠に含まれるアジスロマイシンの量が異なります。
| 規格 | 1錠の有効成分量 | 確認上の注意点 |
|---|---|---|
| 250mg | 250mg | 少量規格であっても、感染症に応じた用量の確認が必要 |
| 500mg | 500mg | 1日投与量と投与期間は疾患によって異なる |
| 1000mg | 1000mg | すべての感染症に1000mgが必要なわけではない |
含有量が多いほど、すべての細菌感染症に対して優れた治療効果が得られるわけではありません。
実際に必要な用量は感染部位、原因菌、患者の状態、国内外の承認条件などによって異なります。
アジーの通販・個人輸入に関する注意点
海外から医薬品を個人輸入する場合、国内承認薬とは品質・有効性・安全性の確認制度が異なります。
厚生労働省は、個人輸入医薬品には粗悪品や偽造品などが含まれる可能性があると注意喚起しています。
また、個人輸入した医薬品による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。自己使用を目的とする場合にも法令上の条件があり、他人への販売・譲渡は認められていません。
抗菌薬については、不適切な使用によって薬剤耐性菌が増えるおそれもあります。通販による入手のしやすさだけで判断せず、診断と治療の必要性を医師に確認してください。
参照元:その個人輸入待って!
アジーが向いている人
アジーに含まれるアジスロマイシンは、感受性のある細菌による感染症の治療に用いられます。
国内承認薬では、クラミジアによる尿道炎・子宮頸管炎、呼吸器感染症、皮膚感染症、歯科領域感染症などが適応症に含まれています。
ただし、抗菌薬が必要かどうかは、感染症の診断と原因菌の推定・検査結果などを踏まえて判断します。
特に、一般的な風邪やウイルス性の急性気道感染症では、通常、抗菌薬による治療は必要ありません。
また、すべての細菌感染症にアジスロマイシンが第一選択薬として推奨されるわけではなく、耐性菌の状況やほかの抗菌薬の適応も考慮する必要があります。
アジーの効果効能
アジスロマイシンは、細菌のタンパク質合成を阻害することで抗菌作用を示します。
日本で承認されたジスロマック錠250mgには、次のような適応症があります。
- 深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎。
- 咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎。
- 肺炎、肺膿瘍、慢性呼吸器病変の二次感染。
- 尿道炎、子宮頸管炎、骨盤内炎症性疾患。
- 副鼻腔炎。
- 歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎。
これらは国内承認製剤の適応症です。個々の感染症に対して治療が必要かどうか、原因菌がアジスロマイシンに感受性を持つかどうかは、別途確認する必要があります。
また、国内添付文書で淋菌が適応菌種に含まれるのは、骨盤内炎症性疾患の適応症に限られます。淋菌による一般的な尿道炎や子宮頸管炎の治療に、アジスロマイシン単独投与を自己判断で使用することは適切ではありません。
参照元:ジスロマック錠250mg
クラミジア感染症に対する効果
クラミジア・トラコマティスによる尿道炎や子宮頸管炎に対して、アジスロマイシンは国内承認薬の適応に含まれています。
国内第III相試験では、アジスロマイシン1000mgを1回経口投与した際のPCR法による陰性化率が、投与開始15日目で86.7%、29日目で90.7%と報告されました。
ただし、感染部位や薬剤耐性などによって治療効果は異なります。
また、症状が消失しても再感染や治療失敗の可能性がなくなるわけではないため、治療後の経過観察が重要です。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーの有効成分
アジーの有効成分は、マクロライド系抗菌薬に分類されるアジスロマイシンです。
細菌の70Sリボソームの50Sサブユニットに結合し、細菌のタンパク質合成を阻害します。
細菌が増殖するために必要なタンパク質を作れなくすることによって抗菌作用を示します。
アジスロマイシンの組織移行性
アジスロマイシンには、血液中から組織へ移行しやすいという薬物動態上の特徴があります。
国内承認薬の添付文書では、健常成人男性6人にアジスロマイシン500mgを単回経口投与した際の血中消失半減期は、平均61.9時間、標準偏差9.4時間と報告されています。
また、外国人の手術予定患者を対象とした組織内濃度の研究では、血清中濃度が低下したあとも、複数の組織で数日間にわたり薬剤が維持されることが確認されています。
ただし、薬剤が組織内に残る期間と、患者が感じる症状改善までの時間は同一ではありません。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーの臨床試験
アジーそのものを対象として実施された有効性比較試験の結果は、今回確認した公開資料では特定できませんでした。
一方、有効成分アジスロマイシンについては、国内外で複数の臨床試験が実施されています。
以下は日本で承認されたジスロマックなどのアジスロマイシン製剤を対象とした試験であり、アジー自体の品質・安全性・生物学的同等性を証明するものではありません。
有効成分アジスロマイシンの国内外臨床試験
国内承認薬の添付文書に掲載された試験結果のうち、主なものを整理しました。
| 対象疾患 | 試験の種類 | 有効率 | 評価例数 |
|---|---|---|---|
| 浅在性化膿性疾患 | 国内第II相・第III相試験 | 91.8% | 67/73例 |
| 呼吸器感染症 | 国内第II相・第III相および海外二重盲検比較試験 | 97.6% | 373/382例 |
| 副鼻腔炎 | 海外オープン比較試験 | 100% | 36/36例 |
| 歯科・口腔外科領域感染症 | 国内第III相試験 | 85.9% | 73/85例 |
各結果は感染症の種類、研究デザイン、対象者、評価方法が異なる臨床試験に基づきます。
そのため、これらの有効率を直接比較して、特定の感染症に対する効果がほかより高いと結論付けることはできません。
また、実際の治療効果には細菌の薬剤感受性が影響します。過去の試験で高い有効率が示されていても、現在のすべての感染症患者で同等の効果が期待できるわけではありません。
参照元:ジスロマック錠250mg
クラミジア感染症を対象とした国内第III相試験
クラミジア・トラコマティスによる尿道炎・子宮頸管炎を対象とした国内第III相試験では、アジスロマイシン1000mgを1回経口投与し、PCR検査による病原体の陰性化を評価しました。
| 評価項目 | 結果 |
|---|---|
| 対象疾患 | クラミジアによる尿道炎・子宮頸管炎 |
| 投与条件 | アジスロマイシン1000mgを1回経口投与 |
| 主判定時期 | 投与開始15日目 |
| 15日目のPCR陰性化率 | 86.7%(98/113例) |
| 副判定時期 | 投与開始29日目 |
| 29日目のPCR陰性化率 | 90.7%(98/108例) |
29日目の解析では、15日目以降に併発疾患が発現した1例、抗菌薬を併用した1例、15日目で観察を終了した3例が除外されています。
そのため、15日目と29日目では解析対象者の人数が異なります。
これらはPCR法による陰性化率であり、症状の改善率や、すべての患者における治癒率と同一ではありません。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーの服用方法
アジーには複数の規格がありますが、服用量や投与期間は感染症の種類によって異なります。
以下では国内承認薬ジスロマック錠250mgの添付文書に基づき、成人の用法・用量を説明します。海外製アジーの正式な用法・用量を確認したものではなく、自己判断で使用するための指示ではありません。
一般的な細菌感染症の場合
国内承認薬では、深在性皮膚感染症、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、副鼻腔炎、歯科領域感染症などに対して、成人には通常アジスロマイシンとして500mgを1日1回、3日間、合計1.5g経口投与します。
ただし、対象となる感染症であっても、抗菌薬の必要性や選択は医師が判断します。
また、肺炎などの重症感染症では、注射剤から治療を開始する必要がある場合があります。
クラミジアによる尿道炎・子宮頸管炎の場合
国内承認薬では、成人の尿道炎・子宮頸管炎に対して、アジスロマイシンとして1000mgを1回経口投与します。
ただし、1000mgを1回服用すればすべての性感染症を治療できるわけではありません。
投与開始後2~4週間は経過を観察し、検査結果や臨床症状から治療効果を判定する必要があります。
効果が認められない場合には、医師が原因菌や薬剤耐性などを確認し、適切な治療への変更を検討します。
参照元:ジスロマック錠250mg
骨盤内炎症性疾患の場合
国内承認薬では、骨盤内炎症性疾患に対し、まずアジスロマイシン注射剤による治療を実施したあと、アジスロマイシン250mgを1日1回経口投与する方法が規定されています。
国内の臨床試験では、注射剤を1~2日間投与したあとに経口剤へ切り替え、総投与期間7日間で治療が行われました。
注射剤を使用せず、アジスロマイシン錠だけで骨盤内炎症性疾患を治療した場合の有効性と安全性は、国内添付文書では確立していないとされています。
そのため、海外製の250mg錠を単独で服用すれば治療できると判断することは適切ではありません。
参照元:ジスロマック錠250mg
食前・食後の服用と食事の影響
国内承認薬の薬物動態試験では、健康成人男性8人にアジスロマイシン500mgを空腹時または食後に経口投与した結果、体内動態パラメータに有意差は認められませんでした。
このことから、国内承認製剤の添付文書では食事による吸収への影響はないものと考えられています。
ただし、この試験はアジスロマイシン500mg製剤を対象としたものであり、海外製アジーのすべての規格や剤形に同じ服用条件が適用されると確認されたわけではありません。
参照元:ジスロマック錠250mg
服用後に症状が改善しない場合
国内承認薬の添付文書では、一般的な細菌感染症に対し、アジスロマイシンによる治療開始から4日目以降も症状が変わらない、または悪化している場合には、医師が適切な別の薬剤への変更を判断することとされています。
一方、尿道炎・子宮頸管炎では投与開始後2~4週間の経過観察によって効果を判定します。
これらの評価時期は疾患ごとに異なります。症状が改善しないことを理由に自己判断で服用量を増やしたり、追加投与したりしないでください。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーを服用できない人
国内承認薬ジスロマック錠250mgでは、本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある患者は禁忌とされています。
また、次のような人は特に慎重な判断が必要です。
- マクロライド系またはケトライド系抗菌薬で過敏症を起こしたことがある人。
- 心疾患やQT延長の既往がある人。
- 高度な肝機能障害がある人。
- 妊娠中、または妊娠している可能性がある人。
- 授乳中の人。
- 高齢者や、複数の医薬品を服用している人。
妊娠中の使用について国内添付文書では、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与するとされています。
授乳中については、アジスロマイシンの母乳への移行が報告されており、治療の必要性と母乳栄養の有益性を考慮して授乳の継続または中止を検討します。
また、小児では低出生体重児・新生児を対象とした臨床試験が実施されていないことや、白血球数減少などの安全性情報があるため、成人用製剤の用量をそのまま適用してはいけません。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーの副作用
主な副作用と発現頻度
アジスロマイシンでは、下痢、腹痛、悪心、嘔吐、発疹などの副作用が報告されています。
国内承認薬ジスロマックの添付文書では、主な副作用と頻度区分が次のように記載されています。
| 頻度区分 | 主な副作用 |
|---|---|
| 1%以上 | 下痢、好酸球数増加、ALT増加 |
| 0.1%以上1%未満 | 発疹、蕁麻疹、そう痒症、腹痛、悪心、嘔吐、白血球数減少、AST増加など |
| 頻度不明 | 光線過敏性反応、めまい、傾眠、味覚異常、聴力低下、低血圧など |
これらの頻度区分は、250mg錠などの承認時臨床試験、市販後使用成績調査、注射剤の承認時臨床試験を合わせた集計に基づきます。
そのため、海外製アジーの個別規格における副作用発現率を示すものではありません。
また、頻度不明とは発生頻度を算出できないことを意味し、必ずしも発生頻度が低いことを示しません。
参照元:ジスロマック錠250mg
重大な副作用と受診が必要な症状
国内承認薬の添付文書には、次の重大な副作用が記載されています。
- ショック、アナフィラキシー。
- 中毒性表皮壊死融解症、皮膚粘膜眼症候群、急性汎発性発疹性膿疱症。
- 薬剤性過敏症症候群。
- 肝炎、肝機能障害、黄疸、肝不全。
- 急性腎障害。
- 偽膜性大腸炎、出血性大腸炎。
- 間質性肺炎、好酸球性肺炎。
- QT延長、心室性頻脈。
- 白血球減少、顆粒球減少、血小板減少。
- 横紋筋融解症。
これらの重大な副作用はいずれも頻度不明とされています。
呼吸困難や血管浮腫などのアナフィラキシーが疑われる場合は、直ちに救急医療を受けてください。
また、発疹に加えて口唇・目・外陰部などの粘膜にびらんや水ぶくれが生じた場合は、重い皮膚障害の可能性があるため、服用を中止して直ちに医師へ連絡する必要があります。
強い腹痛、頻回の下痢、血便などが生じた場合も、重い大腸炎の可能性があるため、直ちに服用を中止して医療機関で適切な処置を受ける必要があります。
アジスロマイシンは組織内半減期が長く、服用終了後にも副作用が発現する可能性があります。特に重い皮膚障害は、投与終了後1週間以内にも発現した報告があるため注意が必要です。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーの併用禁忌
国内承認薬ジスロマック錠250mgの添付文書では、相互作用として併用注意薬が記載されていますが、併用禁忌に分類された医薬品の一覧は設けられていません。
ただし、併用禁忌の一覧がないことは、すべての医薬品と安全に併用できることを意味しません。
併用注意の医薬品
国内添付文書に記載された主な併用注意薬は次のとおりです。
| 薬剤 | 報告されている影響 |
|---|---|
| 水酸化マグネシウム・水酸化アルミニウムを含む制酸剤 | アジスロマイシンの最高血中濃度が低下した報告がある |
| ワルファリン | 国際標準化プロトロンビン比(INR)が上昇した報告がある |
| シクロスポリン | シクロスポリンの最高血中濃度上昇と半減期延長の報告がある |
| ネルフィナビル | アジスロマイシンのAUCと平均最高血中濃度が上昇した報告がある |
| ジゴキシン | ジゴキシン中毒の発現リスク上昇の報告がある |
| ベネトクラクス | 効果が減弱するおそれがあり、併用を避けることが望ましい |
これらの相互作用は、併用薬の種類や患者の状態によって臨床的な重要性が異なります。
また、アジスロマイシンにはQT延長や心室性頻脈の副作用があるため、心疾患がある人や不整脈に関係する薬を服用している人は、医師・薬剤師による確認が必要です。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーの保管方法
アジー各規格について、製造元が発行した現行の正式な製品文書による保管温度、遮光・防湿条件、有効期間は、今回の調査では確認できませんでした。
そのため、同じ有効成分を含む国内承認薬ジスロマックの保管条件を、アジーの正式な保管条件として転用することはできません。
実際の製品を保管する際は、手元にある包装や正式な添付資料に記載された条件を確認し、使用期限を過ぎたものや包装に異常があるものは使用しないでください。
また、子どもによる誤飲や第三者への誤使用を防ぐため、適切に管理することが重要です。
アジスロマイシンによるクラミジア治療で確認したい3つのポイント
クラミジア感染症の治療では、服用量だけでなく、感染部位、治療後の検査、再感染予防も重要な判断材料になります。
ここでは国内の添付文書と米国の性感染症診療資料をもとに、一般的な商品説明では見落とされやすい点を整理します。
感染部位によって抗菌薬の選択が異なる
日本では、アジスロマイシン1000mgの1回投与が、尿道炎・子宮頸管炎に対する承認用法に含まれています。
一方、米国CDCの2021年性感染症治療ガイドラインと2024年の臨床アップデートでは、妊娠していない成人のクラミジア感染症に対し、ドキシサイクリン100mgを1日2回、7日間投与する方法が第一選択として推奨されています。
アジスロマイシン1000mgの単回投与は代替治療に位置付けられています。
その背景には、直腸クラミジア感染症に対して、アジスロマイシンがドキシサイクリンよりも低い治療効果を示した研究があることなどが挙げられます。
一方、米国CDCでは、妊娠中のクラミジア感染症に対してアジスロマイシン1000mgの単回投与を推奨しています。
| 対象・条件 | 日本の国内承認情報 | 米国CDCの推奨 |
|---|---|---|
| 尿道炎・子宮頸管炎 | アジスロマイシン1000mgを1回投与する用法が承認されている | 非妊娠成人のクラミジア感染症ではドキシサイクリンが第一選択 |
| 直腸クラミジア感染症 | アジスロマイシンの当該部位に対する独立した承認用法は確認できない | ドキシサイクリンの有効性を重視して選択 |
| 妊娠中のクラミジア感染症 | 治療上の有益性が危険性を上回る場合に投与を検討 | アジスロマイシン1000mg単回投与を推奨 |
この違いは、アジスロマイシンがすべてのクラミジア感染症に無効であることを意味しません。
感染部位や妊娠の有無、治療の継続可能性などによって薬剤の選択が異なるため、国内の診療環境では担当医の判断を優先してください。
参照元:Clinical Updates in Sexually Transmitted Infections, 2024
治療後の検査には適切なタイミングがある
クラミジアの治療が終了したあと、検査によって治療効果を確認する場合は、検査の実施時期が重要です。
国内承認薬の添付文書では、尿道炎・子宮頸管炎に対してアジスロマイシンを使用した場合、投与開始後2~4週間の経過観察によって効果を判定することが定められています。
また、米国CDCでは、妊娠中のクラミジア感染症について、治療終了から約4週間後の核酸増幅検査による治癒確認を推奨しています。
非妊娠成人では、適切な治療が実施され、症状が消失している場合などには、治癒確認の検査を一律に推奨しているわけではありません。
さらに、治療終了後4週間未満に核酸増幅検査を実施すると、死滅した病原体の核酸が残存していることによって、偽陽性となる可能性があります。
検査の必要性と時期は妊娠の有無、感染部位、症状の経過、再感染の可能性などによって異なるため、医師の指示に従ってください。
参照元:Clinical Updates in Sexually Transmitted Infections, 2024
パートナーの検査と再感染予防も重要
クラミジア感染症は、治療によって一度病原体が陰性になっても、感染しているパートナーとの性的接触によって再感染する可能性があります。
米国CDCのガイドラインでは、クラミジアに対してアジスロマイシンを単回投与した場合、投与後7日間は性交渉を避けるよう指導しています。
また、パートナーの治療が完了するまでは性的接触を避け、必要な検査・治療を受けることが重要とされています。
さらに、治療を受けた人については、再感染を確認するため、治療終了から約3か月後の再検査が推奨されています。
ただし、これらは米国の診療ガイドラインに基づくものであり、国内の診療上の判断や制度と同一ではありません。
症状がなくなったことだけで感染が完全に解消したと自己判断せず、医師の指示に従って適切に経過を確認してください。
参照元:Clinical Updates in Sexually Transmitted Infections, 2024
アジーのQ&A
アジーとジスロマックは同じ薬なのか
有効成分はいずれもアジスロマイシンですが、アジーとジスロマックは同一の製品ではありません。
ジスロマックは日本で承認された医薬品であり、アジーは海外で流通している製品です。
有効成分や含有量が共通していても、アジーの品質や安全性、生物学的同等性が日本で確認されたことにはなりません。
アジー1000mgは1回飲むだけでクラミジアが治るのか
日本で承認されたアジスロマイシン製剤では、成人の尿道炎・子宮頸管炎に1000mgを1回経口投与する用法が認められています。
ただし、すべての感染症で1回投与が適切とは限らず、治療後の経過観察も必要です。
感染部位や原因菌によってはほかの抗菌薬が適切な場合もあるため、自己判断で使用しないでください。
アジーは風邪にも効果があるのか
一般的な風邪の多くはウイルスが原因であり、アジスロマイシンなどの抗菌薬はウイルスに直接作用しません。
厚生労働省の抗微生物薬適正使用の手引き第四版では、慢性呼吸器疾患などの基礎疾患や合併症のない成人の急性気管支炎について、百日咳を除き、抗菌薬を投与しないことが推奨されています。
風邪症状があるだけで抗菌薬が必要と判断することはできません。
アジーは淋病にも使用できるのか
アジスロマイシンは国内の適応菌種に淋菌が含まれていますが、ジスロマック錠の添付文書では、その対象は骨盤内炎症性疾患の適応症に限られています。
米国CDCでは、合併症のない淋菌感染症について、セフトリアキソンの筋肉内投与を基本的な治療として推奨しています。
淋病が疑われる場合は検査を受け、原因菌に対応する適切な治療を選択する必要があります。
アジーは3日間の服用でよいのはなぜか
アジスロマイシンは組織へ移行しやすく、薬剤感受性のある細菌に対して一定期間有効な組織内濃度を維持するという特徴があります。
国内承認薬の添付文書では、成人に500mgを1日1回、3日間投与することで、感受性菌に対して有効な組織内濃度が約7日間持続すると予測されています。
ただし、これは対象となる感染症と投与条件に基づく説明であり、すべての感染症が3日間の治療で治癒するという意味ではありません。
参照元:ジスロマック錠250mg
アジーを飲み忘れた場合はどうすればよいのか
飲み忘れた場合は、自己判断で2回分をまとめて服用したり、服用期間を延長したりしないでください。
感染症によって服用回数や投与間隔が異なるため、飲み忘れに気づいた場合は医師・薬剤師へ対応を確認してください。
アジーを服用したあとに下痢が続く場合はどうすればよいのか
アジスロマイシンでは下痢などの消化器症状が報告されています。
軽い症状でも持続する場合は医師に相談し、強い腹痛、頻回の下痢、血便などが現れた場合は、重い大腸炎の可能性があるため直ちに服用を中止して適切な診察を受ける必要があります。
服用終了後にも副作用が現れる場合があるため、症状の経過に注意してください。
アジーを服用中にアルコールを飲んでもよいのか
アルコールとアジスロマイシンの併用が、すべての患者で重大な相互作用を引き起こすと確立されているわけではありません。
ただし、感染症による体調不良がある場合や、吐き気、下痢、肝機能障害などが懸念される場合には、飲酒を控えることが望ましいと考えられます。
飲酒の可否について不安がある場合は、医師・薬剤師に相談してください。

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