説明
イベルメクチンは、腸管糞線虫症や疥癬などの寄生虫感染症に用いられる駆虫薬です。日本では有効成分イベルメクチンを3mg含有するストロメクトール錠が承認されています。
海外にはイベルメクチン12mgを含む錠剤も流通していますが、国内承認製剤とは規格や製品情報が異なります。通販や個人輸入を検討する際には、成分の働きだけでなく、対象製品の承認状況、服用量の違い、安全性を確認する必要があります。
イベルメクチンの商品概要
イベルメクチンは、寄生虫の神経・筋細胞に作用して駆虫効果を示す抗寄生虫薬です。
海外の製薬会社Sun Pharmaの公式製品一覧には、「IVERMECTOL 12 MG TABLET」および「IVERMECTOL NEW 12 MG TABLET」が掲載されています。いずれもイベルメクチン12mgを含む錠剤として案内されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 商品名 | イベルメクチン(海外製品名:IVERMECTOL) |
| 有効成分 | イベルメクチン(Ivermectin) |
| 含有量 | 12mg |
| 剤形 | 経口錠剤 |
| 分類 | 駆虫薬・抗寄生虫薬 |
| 国内承認成分の効能・効果 | 腸管糞線虫症、疥癬 |
| 海外での販売元 | Sun Pharma Laboratories Ltd. |
| 国内承認状況 | 対象の海外製12mg製剤は国内未承認 |
国内承認製剤であるストロメクトール錠3mgと、海外製の12mg錠は同一製品ではありません。有効成分が共通していても、個々の製品の品質や生物学的同等性が国内で確認されていることにはならないため、区別する必要があります。
イベルメクチンの通販・個人輸入で注意すること
海外の医薬品を個人輸入する場合、日本の医薬品承認制度に基づく品質・有効性・安全性の確認を受けていない製品が含まれる可能性があります。
厚生労働省は、海外から個人輸入される医薬品について、偽造品や品質不良品による健康被害の危険性を注意喚起しています。
また、個人輸入した医薬品によって副作用などの健康被害が生じても、医薬品副作用被害救済制度の対象にはなりません。自己使用を目的とした輸入にも条件があり、他人への販売や譲渡は認められていません。
寄生虫感染症が疑われる場合は、適切な検査で原因を確認したうえで、医師の診断と治療を受けることが重要です。
参照元:その個人輸入 待って!
イベルメクチンが向いている人
日本で承認されたイベルメクチン内服薬は、腸管糞線虫症または疥癬と診断され、医師が薬物治療を必要と判断した患者に使用されます。
腸管糞線虫症は、糞線虫と呼ばれる寄生虫が主に小腸へ感染する病気です。疥癬はヒゼンダニが皮膚に寄生することで生じ、かゆみや特徴的な皮疹が現れます。
疥癬については、確定診断された患者、または患者との接触機会があり疥癬の症状を呈する人が対象です。
ただし、かゆみや腹痛などの症状があるだけで、必ずしもこれらの感染症と判断できるわけではありません。
また、爪疥癬に対しては国内承認薬ストロメクトールの効果が認められていないため、別の治療方法を検討する必要があります。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの効果効能
イベルメクチンには、寄生虫の神経や筋肉の働きを阻害し、麻痺させる作用があります。
日本で承認された経口イベルメクチン製剤の効能・効果は、腸管糞線虫症と疥癬です。
腸管糞線虫症に対する効果
腸管糞線虫症は、糞線虫が腸管に寄生することで起こる感染症です。腹痛、下痢、便秘などの症状が現れる場合がありますが、無症状で経過することもあります。
イベルメクチンは糞線虫の神経・筋細胞に作用し、寄生虫を麻痺させることで駆虫効果を示します。
国内承認製剤の臨床試験では、糞線虫陽性患者50例に約200μg/kgを2週間間隔で2回投与した結果、投与4週間後の駆虫率は98.0%でした。
ただし、これは国内承認製剤を対象とした試験であり、海外製12mg錠そのものの有効性を検証した結果ではありません。
参照元:ストロメクトール錠3mg
疥癬に対する効果
疥癬は、ヒゼンダニが皮膚に寄生することで起こる感染症です。強いかゆみや赤い発疹、疥癬トンネルなどの症状がみられます。
イベルメクチンはヒゼンダニの神経・筋細胞に作用し、寄生虫の活動を妨げることで駆虫効果を示します。
ただし、ヒゼンダニが死滅したあともアレルギー反応によってかゆみが続くことがあります。そのため、かゆみの有無だけで治療の成否を判断することはできません。
また、角化型疥癬などの重症例では、通常の疥癬とは異なる治療管理が必要になる場合があります。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの有効成分
有効成分イベルメクチンは、アベルメクチン系の抗寄生虫薬です。
主に無脊椎動物の神経・筋細胞に存在するグルタミン酸作動性塩化物イオンチャネルへ選択的に結合します。
これによって細胞膜の塩化物イオン透過性が高まり、神経や筋細胞の過分極が生じ、寄生虫が麻痺して死に至ります。
イベルメクチンは寄生虫に対して選択的に作用する薬ですが、人体に副作用が生じないという意味ではありません。意識障害などの重大な副作用も報告されているため、適切な診断と管理のもとで使用する必要があります。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの臨床試験
イベルメクチンについては、日本国内でも腸管糞線虫症を対象とした臨床試験が実施されています。
以下は日本で承認されているストロメクトール錠の添付文書に記載された臨床試験であり、海外製のIVERMECTOL 12mgそのものを対象とした試験ではありません。
有効成分イベルメクチンの国内第III相試験
国内第III相試験では、糞線虫陽性患者50例を対象に、イベルメクチン約200μg/kgを2週間間隔で2回経口投与しました。
有効性は、投与4週間後に実施する2回の追跡糞便検査で、糞線虫の幼虫が認められないことによって評価されています。
| 評価項目 | 試験結果 |
|---|---|
| 対象者 | 糞線虫陽性患者50例 |
| 1回投与量 | 約200μg/kg |
| 投与間隔 | 2週間間隔で2回 |
| 有効性の評価時点 | 投与4週間後 |
| 駆虫率 | 98.0%(49/50例) |
| 副作用発現割合 | 2.0%(1/50例) |
| 臨床検査値の異常変動 | 8.0%(4/50例) |
副作用は50例中1例に悪心と嘔吐が各1件、合計2件報告されました。
また、臨床検査値の異常変動として、AST上昇、ALT上昇、総ビリルビン値上昇、白血球数減少、リンパ球数増加、単球数減少、血尿が各1件、合計7件確認されています。
この試験で示された98.0%は、指定された投与条件と追跡糞便検査による駆虫率です。すべての寄生虫感染症に対する治癒率や、海外製12mg錠の有効率を意味するものではありません。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの服用方法
日本で承認されたストロメクトール錠3mgは、治療対象の疾患と患者の体重に応じて投与量が決められます。
海外製12mg錠については、国内承認製剤の投与量をそのまま錠数へ置き換えたり、自己判断で分割して服用したりしないでください。
腸管糞線虫症の場合
国内承認薬ストロメクトール錠3mgでは、腸管糞線虫症に対して通常、イベルメクチンとして体重1kgあたり約200μgを2週間間隔で2回経口投与します。
投与後に糞便内の幼虫が陰性にならない場合は、医師が再投与を検討します。
免疫機能が低下している患者では、通常の投与回数を超える治療が必要になる場合がありますが、その場合でも治癒に至らないことがあります。
参照元:ストロメクトール錠3mg
疥癬の場合
国内承認薬ストロメクトール錠3mgでは、疥癬に対して通常、イベルメクチンとして体重1kgあたり約200μgを1回経口投与します。
ただし、角化型疥癬などの重症例では、初回投与から1~2週間以内に顕微鏡検査などを含めて治療効果を確認し、2回目の投与を検討することが定められています。
症状だけで投与回数を増やすのではなく、治療の効果や感染の有無を確認する必要があります。
参照元:ストロメクトール錠3mg
国内承認製剤の体重別投与量
ストロメクトール錠3mgの電子添文には、患者の体重ごとに次の1回投与量が記載されています。
| 体重 | ストロメクトール3mg錠の1回投与量 |
|---|---|
| 15~24kg | 1錠 |
| 25~35kg | 2錠 |
| 36~50kg | 3錠 |
| 51~65kg | 4錠 |
| 66~79kg | 5錠 |
| 80kg以上 | 約200μg/kg |
この表は国内承認薬ストロメクトール錠3mgの用量表です。海外製12mg錠の服用錠数を指示するものではありません。
12mg錠は3mg錠と規格が異なるため、特に少量の投与が必要な場合には注意が必要です。必要量や剤形の選択については医師・薬剤師に確認してください。
参照元:ストロメクトール錠3mg
服用するタイミングと飲み物
日本で承認されたストロメクトール錠3mgは、水のみで服用し、空腹時に投与することが望ましいとされています。
イベルメクチンは脂溶性の成分であり、高脂肪食によって血中薬物濃度が上昇する可能性があります。
実際に健康成人11例を対象とした薬物動態試験では、脂肪48.6gを含む784kcalの高脂肪食後にイベルメクチン30mgを投与した場合、空腹時と比較して血中濃度時間曲線下面積(AUC)が約2.6倍に上昇したと報告されています。
ただし、この試験は日本で承認された約200μg/kgの通常1回用量より高い投与条件で実施されたものです。約2.6倍という結果が、通常用量のすべての患者に同じように当てはまるわけではありません。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンを服用できない人
日本で承認されたストロメクトール錠3mgでは、本剤の成分に対して過敏症の既往歴がある患者は禁忌とされています。
また、次のような人については、投与前に特別な注意や医学的判断が必要です。
- ロア糸状虫による重度感染症を併発している人。
- オンコセルカ症やロア糸状虫症を併発している人。
- HIV感染症やHTLV-1感染症などにより免疫機能が低下している人。
- 妊娠中、または妊娠している可能性のある人。
- 授乳中の人。
- 体重15kg未満の小児。
- 肝機能や腎機能の低下、複数の併用薬がある高齢者。
妊婦または妊娠している可能性のある女性については、治療上の有益性が危険性を上回ると判断された場合にのみ投与することとされています。授乳中は母乳への移行が報告されているため、授乳の継続または中止を検討する必要があります。
体重15kg未満の小児については、国内添付文書で対象となる臨床試験が実施されていないとされています。
また、ロア糸状虫による重度感染を併発している場合、まれに重篤または致命的な脳症が報告されているため、特に慎重な対応が必要です。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの副作用
主な副作用と頻度
イベルメクチンでは、吐き気、嘔吐、かゆみ、発疹、肝機能に関する検査値の異常などが報告されています。
日本で承認されたストロメクトール錠3mgの添付文書では、副作用の頻度区分が次のように記載されています。
| 頻度区分 | 主な症状・検査値異常 |
|---|---|
| 0.1%以上5%未満 | そう痒、発疹、肝機能異常、BUN上昇、悪心、嘔吐、LDH上昇など |
| 0.1%未満 | Al-P上昇、血尿など |
| 頻度不明 | 蕁麻疹、下痢、食欲不振、便秘、腹痛、めまい、傾眠、振戦、無力症、疲労、低血圧など |
頻度不明とは、発現頻度を算出できないことを意味しており、まれにしか起こらないという意味ではありません。
また、これらは国内承認薬についての情報であり、海外製12mg錠における副作用発現率を示すものではありません。
参照元:ストロメクトール錠3mg
重大な副作用と受診が必要な症状
国内承認薬ストロメクトールの添付文書には、次の重大な副作用が記載されています。
- 中毒性表皮壊死融解症(TEN)、皮膚粘膜眼症候群(スティーブンス・ジョンソン症候群)。
- 肝機能障害、黄疸。
- 血小板減少。
- 意識障害。
これらはいずれも頻度不明です。
広範囲の発疹、皮膚の剥離、口や目などの粘膜のただれ、意識レベルの低下、皮膚や白目が黄色くなるなどの症状が現れた場合は、重大な副作用の可能性があります。
異常が認められた場合は服用を中止するなど適切な処置が必要となるため、直ちに医療機関へ相談してください。意識障害や重篤な全身症状がある場合は緊急対応が必要です。
また、服用後に意識障害が生じる可能性があるため、車の運転や危険な機械操作には十分な注意が必要です。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの併用禁忌
日本で承認されたストロメクトール錠3mgの2023年7月改訂添付文書には、相互作用に関する併用禁忌薬の一覧は設けられていません。
ただし、併用禁忌薬が記載されていないことは、あらゆる医薬品との併用が安全であることを意味しません。
イベルメクチンは主に肝臓で代謝され、ヒト肝ミクロソームを用いた研究ではCYP3A4が代謝に主に関与していると報告されています。
この知見だけで特定の併用薬について臨床的な相互作用の強さを確定することはできませんが、ほかの医薬品を使用している場合は、医師・薬剤師による確認が必要です。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの保管方法
Sun Pharmaが公式サイトで公開している2021年製造分の「New Ivermectol 12」の包装資料には、遮光・防湿し、30℃を超えない温度で保管する旨が記載されています。
ただし、これは当時の包装に表示された保管条件であり、現在流通している個々の製品の正式な保管条件や使用期限を確認したものではありません。
実際の保管時には、手元にある製品の正式な包装表示を確認し、使用期限を過ぎたものや包装状態に異常があるものは使用しないでください。
イベルメクチン12mgと国内承認薬3mgの違い
イベルメクチンを含む医薬品では、製品ごとの規格や承認状況を区別することが重要です。
Sun Pharmaの公式製品一覧には12mg錠が掲載されています。一方、日本で承認されたストロメクトールは3mg錠です。
| 比較項目 | 海外製IVERMECTOL 12mg | 国内承認薬ストロメクトール3mg |
|---|---|---|
| 有効成分 | イベルメクチン | イベルメクチン |
| 1錠の含有量 | 12mg | 3mg |
| 剤形 | 錠剤 | 錠剤 |
| 日本での承認 | 未承認 | 承認済み |
| 国内承認の効能・効果 | 対象製品としての国内承認なし | 腸管糞線虫症、疥癬 |
| 用量設定 | 対象製品の正式な指示を確認する必要がある | 体重別の投与量が電子添文に記載されている |
| 国内の副作用被害救済制度 | 個人輸入品による健康被害は対象外 | 適正使用による健康被害は制度の条件に従って判断される |
有効成分が同じでも、含有量や製造方法、品質管理、承認状況が異なるため、国内承認薬の効果や安全性を海外製品にそのまま当てはめることはできません。
特に12mg錠は国内承認製剤の3mg錠とは含有量が異なり、体重別の用量表をそのまま服用錠数へ置き換えることは適切ではありません。
参照元:ストロメクトール錠3mg
イベルメクチンの効果と服用条件を公的資料で比較
日本の承認情報と海外の診療情報を比較すると、同じイベルメクチンでも対象疾患や投与条件に違いがあります。
次の表は、PMDAの国内承認製剤の添付文書と米国CDCの疥癬診療情報をもとに、重要な違いを整理したものです。
| 確認項目 | 日本の国内承認薬 | 米国CDCの疥癬診療情報 |
|---|---|---|
| 腸管糞線虫症 | 約200μg/kgを2週間間隔で2回 | この比較表では対象外 |
| 通常疥癬 | 約200μg/kgを1回 | 200μg/kgを7~14日間隔で2回 |
| 服用タイミング | 水のみで服用し、空腹時が望ましい | 疥癬治療では食事とともに服用することを推奨 |
| 角化型疥癬 | 初回投与後1~2週間以内に効果を確認し、再投与を検討 | 経口薬と外用薬の併用など、重症度に応じた治療を推奨 |
米国CDCでは、通常疥癬に対して経口イベルメクチンを2回投与する方法を示していますが、米国FDAは経口イベルメクチンを疥癬治療薬として承認していません。
また、日本の添付文書では空腹時の服用が望ましいとされる一方、米国CDCは疥癬治療において食事とともに服用するよう案内しています。
これらは対象国、承認状況、診療上の判断が異なるためであり、患者が自己判断で服用回数や食事条件を変更する根拠にはなりません。
日本で治療を受ける場合は、国内承認製剤の添付文書と担当医の指示を優先してください。
参照元:ストロメクトール錠3mg
服用後のかゆみだけで再投与を判断できない理由
疥癬の治療では、ヒゼンダニが死滅したあとも、アレルギー反応によりかゆみが長引く場合があります。
そのため、治療後にかゆみが続いているという理由だけで、寄生虫が生存していると判断することはできません。
国内承認薬の添付文書では、特徴的な皮疹の発生や感染が認められない場合、漫然と再投与しないよう注意されています。
治療の継続や追加投与は、皮疹の変化や必要に応じた顕微鏡検査などによって判断する必要があります。
参照元:ストロメクトール錠3mg
製造業者と販売元を区別する重要性
Sun Pharmaが公開している2021年製造分の包装資料には、実際の製造業者としてAkums Drugs & Pharmaceuticals Ltd.、販売元としてSun Pharma Laboratories Ltd.が記載されています。
一方、同社の公式製品一覧にもIVERMECTOL 12mgが掲載されており、製品ブランドと販売元の関係を確認できます。
医薬品の製造業者と販売元は必ずしも同じ会社ではありません。販売元として記載されている企業名だけを根拠に、実際の製造業者まで同一と判断することは適切ではありません。
なお、2021年の包装情報は当時の製品仕様を示すものであり、現在流通しているすべての製品の製造業者が同一であることを保証するものではありません。
イベルメクチンのQ&A
イベルメクチンは市販薬として購入できるのか
日本で承認されたイベルメクチン内服薬は処方箋医薬品であり、一般的な市販薬として薬局やドラッグストアで自由に購入できるものではありません。
寄生虫感染症が疑われる場合は、医療機関で診断を受けて適切な治療を行うことが重要です。
イベルメクチン12mgと3mgは同じ薬なのか
有効成分が同じイベルメクチンであっても、含有量や製造元、承認状況が異なる製品です。
特に海外製12mg錠と国内承認製剤の3mg錠は、同一の製品ではありません。自己判断で分割したり、国内承認製剤の用量表を海外製12mg錠へそのまま適用したりしないでください。
イベルメクチンは新型コロナウイルス感染症にも効果があるのか
イベルメクチンは、日本では新型コロナウイルス感染症の治療薬として承認されていません。
米国FDAも、新型コロナウイルス感染症の予防または治療に対してイベルメクチンを承認しておらず、利用可能な臨床試験データでは人に対する有効性が示されていないと説明しています。
寄生虫感染症への効果を、新型コロナウイルス感染症など別の疾患にも同様に期待できると考えることは適切ではありません。
イベルメクチンを飲んだあとにかゆみが続く場合は追加服用できるのか
疥癬の治療後にかゆみが持続しても、必ずしも治療が失敗したとは限りません。
国内承認薬の添付文書では、ヒゼンダニが死滅したあともアレルギー反応によってかゆみが続く場合があるとされています。
追加投与については、皮膚症状や感染の有無を医師が確認して判断する必要があります。
イベルメクチンを飲み忘れた場合はどうすればよいのか
服用を忘れた場合でも、自己判断で2回分をまとめて服用しないでください。
イベルメクチンは治療する疾患によって投与回数や間隔が異なるため、飲み忘れに気づいた場合は処方医または薬剤師へ確認してください。
イベルメクチンは子どもでも服用できるのか
国内承認薬の添付文書では、体重15kg未満の小児を対象とした臨床試験は実施されていないと記載されています。
小児への使用については、体重だけでなく感染症の種類や治療の必要性を含め、医師による判断が必要です。
動物用イベルメクチンを人間が服用してもよいのか
動物用のイベルメクチン製剤を人間が自己判断で服用してはいけません。
動物用製剤は人間用とは製剤設計や含有量、使用目的が異なる場合があります。
米国FDAは、動物用イベルメクチンを自己使用した人が、医療機関での治療や入院を必要とした事例を報告しています。
参考文献
- Ivermectin Tablets USP
- India Products – Sun Pharmaceutical Industries Ltd.(補助資料:イベルメクチンの商品概要、12mg製剤の規格)
- その個人輸入 待って!
- ストロメクトール錠3mg
- Clinical Care of Scabies | Parasites – Scabies | CDC(補助資料:日本と米国の疥癬治療条件の比較)
- Ivermectin and COVID-19 | FDA(補助資料:新型コロナウイルス感染症への適応と動物用製剤の危険性)

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